生産性を上げるには – データ活用の必要性

結論

  • データ分析は市場としても技術としても注目されており、投資価値の高い分野である。
  • しかし、日本におけるデータ分析や利活用は進んでいるとは言えない。
  • まずはデータ分析において、現時点での市場に対する有利・不利だけで終わらせるのではなく、今後の実施策を練るところまで活かしたい。

引用

1980年代において、われわれ経営管理者が仕事をする際の環境を変える、きわめて重要な2つの出来事が起こった。
その二大事件とは、日本企業によるメモリー(記憶関連装置)への猛攻撃と、電子メールの発展である。
私が働いているインテル社も、この猛襲に巻き込まれた会社のひとつだった。事実、インテルは早くからDRAMをつくり始めていたメーカーのひとつである。いや、それどころか、初期の数年間、われわれは実質上DRAMの全市場を独占していたほどだった。だがしかし、80年代の中ごろになると、アメリカ国内業者との競争のみならず、次第に日本企業との競争が激化し、この市場でのわれわれのシェアは削りとられ始めた。凶暴なまでの低価格で、しかも高品質だった日本製DRAMによる猛追に直面し、われわれは退却を余儀なくされ、また値引きせざるをえなくなった。そしてついには、DRAM事業にかかわることは、われわれにとって大赤字となるところにまで追い詰められてしまった
たしかに理論的には、こうした方向転換による新事態への適応は筋も通っており、なんらむずかしいこともなく簡単な考え方のように思えたが、実際にそれを実施するにあたっては、数多くの従業員の異動・再配置や、その一部の解雇や、いくつかの工場を閉鎖するなどの手を打たざるをえなかった。困難な環境の中にあるときには、セカンド・ベストに甘んじているだけでは到底充分だとはいえないのだ

最終的に、われわれインテルや米国の半導体産業は、日本のメーカーの猛攻撃に打ち勝つことができた。今やインテルは世界最大の半導体メーカーに成長し、米国の製造業各社も最近では日本の競争相手すべてを凌駕するようにすらなった。にもかかわらず、今、振り返ってみると、この日本勢の猛襲は、「グローバル化」という、より大きな潮流のひとつの波でしかなかったことが明らかである。
こうした一連のことがもたらす結果は、きわめて単純なものである。もし世界がひとつの巨大な市場として運営されるのならば、いかなる従業員でも同じ仕事を遂行することができ、世界のあらゆる場所にいる、いかなる人とも競争しなければならないということである。こうした人たちは数多く存在し、しかもその多くがかなりの飢餓状態にあるのだ – アンドリュー・S・グローブ. より抜粋. 日経BP. Kindle 版. – 位置:252

我が国製造業におけるIT・データの利活用は、諸外国に比べて決して進んでいるとは言えない。例えば、ビジネスにおけるビッグデータの活用状況を日米で比較したアンケート調査によれば、米国企業は90%以上がビッグデータを「利用している」と回答した一方、日本企業は70%以上が「聞いたことがない、よく知らない」「検討したが、利用していない」と回答している(図131-2)。また、イノベーションにデータを活用している企業の割合は、我が国では20%程度に止まるが、これは世界の主要国の水準と比べて非常に低い(図131-3)。
IT予算を増額する企業における増額予算の用途を日米で比較すると、我が国では業務効率化やコスト削減といった「守りのIT投資」が多数を占めるのに対し、米国では製品やサービスの開発強化といった「攻めのIT投資」が多いという調査も存在する(図131-4)。また、そもそも我が国のIT技術者は100万人程度であり、これは米国の3分の1、中国と比べても2分の1の水準に止まる上(図131-5)、我が国ではその多くがIT企業に在籍し、多くがITのユーザー側企業に在籍する米国とは対照的である(図131-6)こともその要因と考えられる。 – 経済産業省 – ものづくり白書 – 第3節 製造業の新たな展開と将来像より抜粋

【マネジメント】適正な報酬を得たいと思うなら、給与アップの中身と市場価値を整理してみる

結論

  • 現在の年収に対する向上心または不満に対しては、まずは市場の情報から客観的判断を下すのが良い。
  • 例えば、インフレ率と給与のアップ率の差分を比較して、市場の成長率以上に自分の価値が上げられているかを評価する。
  • 平均年収は中央値と平均値の「両方」を見ることを提案したい。統計上はよく中央値を用いられるが、少子高齢化が進むことでこれまでの常識が変わっていくことと、上には上がいるということを感じてモチベーションを保つことが主な理由。

引用

インフレ率に対して高い賃金上昇率のある職業(米国)が紹介されている

給与アップに対する考え方

日本の給与において、「ベースアップ」「定期昇給」「役職アップによる昇給」などの用語が混同されることがある。さらに市場情報、人事、社長、上司からの給与アップに対する期待とフィードバックがまったく違うこともある。自分自身の役職や役割が上がっていくほど、顕著になりやすい。
会社にも個人にもキャリア成長のためのノウハウがまだまだ少ないと割り切り、自分自身で自分のキャリアを構築していくことが重要だ。

平均年収の考え方

平均年収を見るときには、調査集計データの中央値がよく用いられる。一部の高年収の人々の影響が大きいため、平均値よりも「全体の真ん中の値」に近くなりやすくなるためだ。

  • 中央値: 小さい順に並べた数のうち真ん中に位置した数。偶数の場合は中央に近い2つを足して2で割る。
  • 平均値: 全部足して個数で割った数。統計学上は調和平均などと区別するために算術平均ということもある。

インフレ率と給与アップ率

米国でのインフレ率はほとんどの年で1%後半~3%台アップし続けている。
日本はマイナス(デフレ)となった年も多い。長期的にはインフレしていると言われることもあるが、例えば年別のインフレ上昇率を見ると消費税導入と消費税増税のインパクトが大きいとも考えることができる。
いずれにしても、インフレ率より年収上昇率が低ければ、一般的に買えるものが減ることになる。また、自分自身は毎年年齢を重ねていくことも考慮したい。

平均年収を見て、給与アップの可能性を考えてみる

自分の年収と平均年収を様々な角度から比較することで、年収アップのためにとれる選択肢が変わってくる。例えば、下記の3点を見ることで、今の延長上の仕事でキャリアアップ可能なのか、少し違う道(職種の変更・異動や転職)を模索しなければならないのかのヒントともなる。

  • 自分の年収が全国民の年収平均値(・・・と中央値)から比べて多いか少ないか。
  • 自分の年齢に対する年収平均値から比べてどうか。
  • 自分が働いている業種に対する年収平均値から比べてどうか。

すべての平均年収において自分の年収が低い場合は、基礎的な力が不足している可能性がある。すべての平均年収において自分の年収が高い場合は、別のチャネルで市場価値を上げていく必要性が見込まれる。

例えば、あるとき会社からの評価が低かったと感じた場合にも、逆に会社からの評価が高かったと感じた場合にも、客観的に自分が十分な成長をしているのかを見直す機会とできる。

【時間】テクノロジーの成熟に「も」、時間がかかる。そのための時間を確保できる人が必要だ。

結論

新しいものにチャレンジしていく意識も重要だが、成長のための余地(時間やお金)を創り出せる人こそ、今後のビジネスにおいて貢献度が高いと考える。

引用

iPhone発売10年 —— 今思うと、初代はひどいデバイスだった

iPhoneはすべてを変えた。
だが、我々が今日楽しんでいる「スマホ体験」は、一晩でできたわけではない。アップルは何年もかけて機能を追加してきた。今日のスマホと比べると、初代iPhoneはもはや前時代の産物だ。  
BUSINESS INSIDER(日本語版)

成長のための余地(時間やお金)の具体的な方法

10年後を正しく予測することは難しく、同様に10年後のスタンダードを自分で構築することも簡単ではない。より正解に近づけていくために誰でも実践できる有効な方法は、トライ&エラーだ。できる限り早い段階から小さな失敗を経験に活かすというサイクルを重ねていくことで、より正解に近づくための軌道修正(成長)の大きな助けとなる。

成長のための余地(時間やお金)の具体的な方法はいくつかある。

  • 今ある機能で売上をあげることで、次の開発のためのお金の余地を創る。
  • これまでと同じ作業をもっと短時間で完成させて、時間に余地を創る。
  • 同じ結果をより少ない予算で達成し、新しいチャレンジのための予算を創る。

例えば、今後、ウェアラブルデバイスやIot機器など、『より小さき機器(の集合体)』 と 『より大量のデータ』 による新しい体験がどんどん作り出されるであろう。10年前に「スマホ体験」は未知の世界であったように、10年後は「スマホ体験」が過去のものになる。

エンドユーザ/デバイスへのトラフィック予想量は2015年から2020年までの5年間で275倍に激増するといわれている – Cisco Global Indexより

【マネジメント】採用した社員が活躍できるかどうかを見極めるには – グーグル会長のエリック・シュミット氏の言葉をよく考えてみる。

結論

根気強さと好奇心を持っているかを見極める。そして、その社員が育つ環境へ配属する。この2つが必要と考える。

どんな人を採用すれば良いのか。 – エリックシュミット氏の言葉を考えてみる。

彼らは職務と職務の間に入り、物事を潤滑に進める役割は果たすが、彼ら自身は大した価値を生み出さない

知識経済においては、根気強さと好奇心の組み合わせが成功を収めるかどうかの最高の指標となる

最後にこの候補者と楽しく仕事ができるだろうかと自問してみると良い。最終決断をする際に、その候補者に興味をそそられるかどうかは非常に重要だからだ、とシュミット氏は語る。 – BUSINESS INSIDER

日本の製造業や情報通信業の社員は流出・人材不足傾向にある(製造業 -30万人、情報通信業 -10万人、2013年総務省調査レポートより)。
皮肉にも、価値を産み出さない人員を中堅以上で採用してしまった場合は、(その人が採用面談をするなら)さらに価値を産み出さない人員を呼び寄せてしまうリスクとなる。

社員が育つ環境へ配属する

私の経験則から言わせてもらうと、コミュニケーションが成り立てば(=どんな状況においても人の話に耳を傾けられるならば)、ほぼ必ず優秀な社員に育つと思う。万が一、育たない場合は、仕組かマネジメントに改良の余地があると考える。

ただし、社員の成長に許される時間は、企業の位置づけによって異なるスタートアップ企業であれば求められるスピードはとても早く、成長を待ってはいられないことも多い。そのため、混沌を耐え抜ける力(根気強さ)がより重要になる。

育つ環境とは、下記の要件を満たすほど良いと考える。

  • 早い段階で小さな失敗と改良を繰り返せる環境であること
  • 他部門、お客様とのやりとりがあること