結論
- 国によって言葉や尺度が違う。そのため、統計データを日本国内外で使用する場合にも注意が必要である。特に、人づての情報には注意が必要であり、できれば自分自身でも裏付け調査や確認はしておきたい。
- ただし、データの正確性にこだわりすぎるのではなく、活用目的に合わせて臨機応変に活用する方がスピードアップできて良い。
例
現在、東京は都市圏は世界で最も人口の多い都市とされており、3,800万人が暮らしているとされている。
2030年は何位に? 世界で最も人口が多い「東京都市圏」- BUSINESS INSIDERより
Population Division – Urban Agglomerations – WUP2014-F11a-30_Largest_Cities.xls – https://esa.un.org/unpd/wup/CD-ROM/
2030年までの人口予測においても世界第1位。 ビジネスなどにおいても注目が続く都市である。
しかし、ここで言う東京都市圏とは、東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県の4つの都市の合算である。東京都だけの厳密な人口は約1360万人となり、”TOKYO”の3,800万人の人口の3分の1位に近い数字となる。
つまり、東京都市圏 = 東京都 = TOKYO という前提でマーケティング活動をすると、母数に大きな差がでる。
例えば、このままオンラインキャンペーンなどで見込顧客をどんどん集めていっても、多くても単純計算で数百万件集まれば上出来である。
ちなみに、世界2位にランクインされているデリーは2015年時点で2,570万人となっており、デリー近郊の人口もまた含まれているようだ。ただし、デリーそのものの人口は約1,800万人であり、東京都と東京近郊との差よりも少ない(都市そのものだけを見たら、東京都よりデリーの人口の方が多い!)
補足
近郊を含めようが含めなかろうが、東京とデリーのいずれも人口が多いということに変わりはない。
何かのビジネスに活用するとしたら、人口よりも労働人口、年齢分布、所得分布などの方がもっと役に立つ指標かもしれない(これらは東京とデリーでは、傾向がかなり違う)。
実際のマーケティング活動においては、誤差を考慮した活動が重要と考える。特に、小さく経験して軌道修正を重ねていった方が、よりよい結果を生むことが多い。